札所(寺院)でのマナー

1.「山門に入る時」と「山門から退出するとき」 

⇒ 山門で立ち止まり、本堂又は正面に向かって「一礼」をして境内に入ります。
⇒ 山門で振り返り、本堂又は正面に向かって「一礼」をしてから退出します。
*お大師様が貴方を山門までお迎えし、そして山門までお見送りしてくださっています。
   お大師様に感謝の一礼を捧げる意味合いです。

2.「水場(手水鉢)」で手と口を浄めます 


3.服装等を整えます

  • 白衣を整え、輪袈裟を着用します。
  • 念珠(数珠)や納札等の準備をします。
  • 菅笠はかぶったままで構いません。 境内では、笠を外さなくて結構です。
*最近、お遍路さんを狙った盗難事件が増えています。 ⇒ 要注意です。

4.梵鐘に向い、鐘を撞きます

二打までといわれますが、通常は一打です。
*戻り鐘(参拝の後で鐘を撞くこと。)は撞かないこと、「縁起が悪い」といわれています。
*鐘を撞く時間の制限などがある場合、指示に従ってください。

5.本堂に向い、燈明(一本)を点します

*上部の奥側から、ロウソクを挿します。 ただし、袖口などに焦げ目が付かない範囲で構いません。
*ロウソクを立てるスペースがない場合、消えているロウソク等を抜き取り水に捨て、ご自分のロウソクを挿してください。 何ら構いません。

6.本堂に向い、線香(三本)を焚きます

*線香は、香炉中央部に挿します。 ただし、手や袖口などを火傷しない場所で構いません。
*三本の線香は、過去・現在・未来の「三界」又は貧・瞋・痴の「三毒」あるいは身・口・意の「三密」などの煩悩を浄める意と云われます。
*他人様のロウソクの火で、御自分の線香に点火しないこと、縁起が悪いといわれています。

ご自分だけの都合でビニール等で3本に束ねた線香香炉台に挿している身勝手遍路がいます。多くの場合、束ねたビニールの箇所で火が消え、ゴミとなり、後に続くお遍路さん達の迷惑邪魔になっています。浅はかな自分だけの都合を優先し、後に哀れな醜態をさらしてしまう「3本束ね線香」はマナー違反です。

7.納札・写経・御賽銭などをお供えします

*納札・写経・御賽銭は其々に専用の受け箱・賽銭箱が設置されています。

8.御本尊様に礼拝のうえ納経します

*一般的に「開経偈」「般若心経」「御本尊真言」「光明真言」「大師宝号」「廻向文」を読経(=仏前勤行)します。
*形式にとらわれず心を込めた合掌一礼でも構いません。

9.大師堂に向い、前述の5、6、7、8を繰り返します

ただし、8の納経の中で「御本尊真言」は省いて読経します。
*形式にとらわれず心を込めた合掌一礼でも構いません。


10.納経所を訪れ、納経帳などに記帳押捺をいただきます

【志納金(料金)】
・納経帳 ¥300-  ・御軸 ¥500-  ・朱印白衣 ¥200-
*ご希望の方は記帳押捺(有料です。)をいただきます。 記帳押捺を受けない方も沢山います。
*納経(仏前勤行)をすませた後に、記帳押印のため納経所を訪ねるのが順序ですが、夕方5時(納経締切時刻)前や団体バス等の到着で混み合う場合、納経の前に納経所を訪ね記帳押印を先に済ませても構いません。
稀にですが、納経所で不快な応対無礼な取扱い等に遭遇することもあります。 僧侶という職業に携わる方々も十人十色です、良き方もいれば愚かな方もいます。 反面教師として受け流してください。

11.山門で一礼し、退出します

*身支度を整え、忘れ物をチェックのうえで次の札所を目指します。


その他

○雨天の場合、カッパや雨具は境内の雨が避けられる場所で脱ぎましょう。
*雫が滴り落ちるほどでも無いのであれば、上着を脱ぐだけで構わないと思います。
*脱いだカッパや雨具の一時置き場がない時は、お堂の欄干などを利用させていただいても構わないと思います。
 ○「お接待」を受けた時、貴方の「納札」を返礼としてお渡しするのがマナーですが、相手様に合掌し感謝のこころを伝えることで構いません
○トイレを使用する場合、輪袈裟を外しましょう。 食事の時も同様に外してください。
○道中で、御地蔵様などへの御供物(果物やジュース等)を頂戴したい場合、「納札」を御地蔵様などに供えて 御供物を頂いているお遍路さんもいらっしゃいます。 構わないと思います。
○東京工業大学上田准教授の調査結果(NHKクローヅアップ現代 「岐路に立つお寺」 H23.3.1)。
良いイメージを抱かれている割合。  「仏教」に対しては9割の人が良いイメージを持っているそうです。 「お寺」に対して、良いイメージを持つ人が2割5分の割合だそうです。 「僧侶」に対して、良いイメージを持つ人は1割だそうです。 これが日本での「お寺」の実態だそうです。
○八十八箇所寺院でも僧侶寺院関係者に、それなりの期待感を抱いたり根拠もなく神聖視したりするのは止められて、僧衣などに惑わされることなく、寺院事業に携わる普通の人々として接するのが賢明だと思います。 札所でも、期待を裏切る仕打ちや呆れる様な有様を見せつけられることもあるのです。

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